クリエイターズインタビュー 大阪編
2009年11月取材
小学生の頃から見ていた「探偵!ナイトスクープ」が好きだったというのが一番の理由ですね。それで「探偵!ナイトスクープ」をつくっている会社はどこかと調べていたらクリエイティブ・ジョーズと出会った。そして何より関西人が面白い。
八友
僕は横浜の大学に通っていたので東京で働くつもりで就活してました。彼女もいましたし(笑)。だから、今の会社も東京採用ということで受けてました。そしたら突然社長に呼ばれて僕だけ大阪勤務だと告げられて…。
彼女とも泣く泣く別れたと。
八友
いえ昨年結婚しました。
え、マジ!?
松浦
そんな話しどうでもええねん!
八友
レジスタX1の場合は東京にも支社があって人事交流もありますから、もしかしたらいつか東京で働くかもしれません。
松浦
僕の場合、就活してた時はそこまで真剣に考えていなかったということもあるけど、単純に関西が好きだった。関西の街の風土、関西に暮らす人たちの気風が好きというのが大きい。過去には東京で働かないかと誘われたこともあったけど、結局関西の街が好きで断った。街が好きだから面白いと思える番組もつくれていると思う。
そう!そういうことを言いたかった!!大阪発の全国ネットの番組制作数は少ないかもしれないけど、見方を変えれば関西でしか出来ない番組もある。特に一般の方に出演してもらう様なロケ番組なんかは、面白さが分かってもらえるいい例だと思います。予算は東京発信の番組と比較したら低いですが、だからこそ工夫する面白さがある。お金をかけられない分、どう面白く演出するかがディレクターの腕の見せ所で、それがこの仕事の醍醐味ですから。
松浦
そう、いろいろともどかしさがあるからこそ面白い。
八友
お金のこととか比べたらきりがないですからね(笑)。同じ仕事してお金を稼ぎたかったら東京へ出た方がいいのかなとか、それこそ放送局の方と比べたら…なんて考えても、結局は何をしたくてこの仕事を始めたかってことが重要になってきますからね。
八友
僕自身は入社してから自分の内にこもらないよう、人とコミュニケーションをとる事を大事にしています。不安があったら自分の中に溜め込むのではなくて、必要な限り素直に先輩に相談する。そうしないと後で大変な失敗に繋がることだってありますから。
松浦
確かにコミュニケーション能力は大事。人としゃべるのが苦手な人にとっては正直きついかもしれない。
八友
街頭インタビューなんかはまさにコミュニケーション能力が問われますからね。どんな風に話しかけたら親近感を持ってもらえるか、最初にかける一言がポイントになる。
松浦
番組づくりは色んな人の協力を得なければ出来ないから、頭の中にある演出内容を的確に伝えることがディレクターにとって重要な仕事の一つになる。どんなに面白いことを考えていても、それを一緒に番組をつくるスタッフやタレントさんに巧く伝えられなければ何も生まれないし、どんどん仕事の効率が悪くなってしまう。
八友
学生の皆さんには、まずは人としゃべる事を恐れずに行こうと伝えたい。だから毎年後輩に聞きますね、学生時代どれくらいの人と話しをしてきたか、女の子をナンパした経験はあるかどうか(笑)。
松浦
最近の新人たちはおとなしいというか、先輩をご飯に誘わない悲しい時代になってしまったしね(笑)。一人でいることも楽しいけど、学生のうちは友達やなんかと話しをすることを大事にしてほしい。
それと僕は常識人であることが何よりも大事だと伝えたいですね。テレビの世界というと変わった人だとか奇抜なアイディアが必要だと思われがちだけど、そんなことはない。ロケに行った先で挨拶が出来ることや、取材者の家に上がらせてもらう時に自然に靴を揃えられるとか、何か失敗してしまった時に嘘をつかずに本気で謝ることが出来るかどうかが必要になってくる。そういうことが出来ないと「やらせ」とかおかしなことがおこっちゃう。当たり前なことが奇抜なアイディアよりも大事。
松浦
奇天烈なアイディアは、お金が動いている以上却下されますからね。プロですから(笑)
求められていることは99%の常識と1%のアイディアです!
八友
野望ってほどのことではないですが、まずは今よりも上のステップへ進めるように頑張りたいです。そして将来的には、見ている誰もが“ほっこり”出来る、そんな番組をつくりたいですね。だからといって何か特別なことをしてるという訳ではないですが、今を一生懸命やっています。
仕事を始めると、時にはカレンダーから赤い日が無くなったり、1日が24時間を越える日もあります(笑)。でも、これって若い時にしか出来ない仕事だと思うので、大変だということは承知の上で是非チャレンジをしてもらいたい。就活が進む中では、会社の人や同じ立場の学生など様々な出会いがある。面接が始まれば自分が苦手だと思う相手とも話しをする必要も出てくる。大変かもしれないけれど、それも一つの出会いの場ですから、まずはそこから楽しんでもらいたいです。
実はクリエイティブ・ジョーズに入社する前、一般企業に就職して働いていたんです。仕事内容も今に比べたらゆとりがあって給料も良かった。でも、なんか面白くなくてすぐに辞めてしまった。それで、『おもろいこと』『仕事』とネットで検索したら『テレビ』と出た(笑)。今はお給料が振り込まれる度に「なんでこんな面白いことしててお金もらえるんだろう」と、思うくらい仕事をしているという感覚がない。毎日面白いこと考えて、スタッフやタレントさんたちと笑って、そしてつくった番組を見た友達が笑ってくれる。こんな楽しいことは他にはないです。だから、本当にものづくりが好きで、人を楽しませることが好きな人に来てもらいたいです。
僕個人の野望としては、今一緒に番組をつくっている芸人さんの冠番組をチーフとして企画・演出して、全国ネットのゴールデンタイムで放送することですね(笑)
松浦
40歳になると感覚が鈍くなってきているなと感じることもありますが(笑)、時代の流行の中で瞬発力のある事をしつつ、長いスパンで物事を考えられる人になっていきたいですね。そしてテレビが大好きだけど、今後はテレビを意識しないこともやっていきたいと思っています。
制作会社に入ると色んな人と出会えるし、日常生活では絶対経験できないことが山ほど出来る。だからこの仕事は、はまったらめっちゃ面白い。もしも合わなかったらその時は違う道を進めばいいんだから、一度真剣に目指してほしい。決してうちの会社でなくてもいいので、いつかどこかで皆さんと一緒に仕事が出来たらいいなぁと思います。
松浦 拓也さん
(ジェイワークス)
業界歴16年目。現在はNHKやケーブルテレビの番組を中心にディレクターとして活躍中。
テレビ番組以外にお笑いライブの舞台監督なども担当。
堀 弘明さん
(クリエイティブ・ジョーズ)
業界歴6年目。現在は主に「探偵!ナイトスクープ」や「大阪ほんわかテレビ」のディレクターとして活躍中。
八友 規周さん
(レジスタX1)
業界歴5年目。現在は主に「たかじん胸いっぱい」の取材ディレクター、フロアディレクターとして活躍中。